木を見て森を見ず
エナフンさんの新刊を読みながら、今年の取引を振り返っていた。
自分の今年の投資行動として問題だった点の一つはやはり銘柄への執着。
5月~8月くらいまではSKIYAKIにこだわり、一喜一憂していた。
昨年期までの利益成長、右肩上がりの会員数やコト消費市場の拡大、自身がエンタメ好きということも重なって2年後くらいには営業利益5億程度までは順調に成長すると考えて、1000円以下(分割前5000円以下)では損切り(損出しのつもり)を繰り返しながらも買い下がっていた。
年初の日本一ソフトウェア、ラクオリアで得た利益を少しずつ削りながら。
大株主CCCの市場内売りには辟易した。
1Qの決算ではあまり利益の進捗が良くなかった。
この時、現時点で利益の大部分がファンクラブの定額収入よりもグッズの売上であることに気づいていながらも、株式分割をネタに急騰したため、季節性をもう少し見定めようと手放さなかった。
短期的にはこの時に売るのが一番正解だった。
その後何度か手放しながらもやはり会員数の伸びが良いことが気になり、駄々下がりする中でも一定枚数は保有するようにしていた。
そしてまた2Q前に急騰。今度は心を鬼にして売った。(2Q発表前に僅かに買い直したんだけど)
1Qの時ほどの枚数ではなかったため大きな利益にはならなかった。
2Qでは下方修正が発表された。
理由は大型グッズ販売が無かった、輸送費の高騰、買収関連費用による減益。
複数社買収による利益への影響は気になっていたが、それが顕在化されるのは3Q以降だと考えていた。ここでも元の枚数持っていたらダメージは大きかったので助かった。
その後、同じエンタメ銘柄であるエイベックスやアミューズについて調べたり何度か売買をして、この業界は思った以上に一部の特定アーティストに売上が依存していること
を学んだ。
SKIYAKIを見ていたときもゆずやゴールデンボンバーなど人気アーティストが活動休止とかしたらやばいだろうなーと思っていたが執着から盲目的になっており、高PERを自分の中で許容していた。
銘柄の成長を確信する上では知見が全然足りない状態だった。
5月~8月はSKIYAKIにこだわっていたため、グノシーなどが年初来安値を付けた時も株価推移だけは見ていたが保有銘柄の握力のためにあえて深く調べないようにしていた。
これは間違いだった。
SKIYAKIを手放した後に一番注目していたのはグノシーだったが、下に窓を開けていて、買いたいと思いながらも疑心暗鬼の状態だった。
結局9月に1820円で買ったものの、1Q前に手放してしまった。
SKIYAKI1銘柄にこだわっていた時期にもっと深く調べていれば、1300円代で買っていたかもしれない。そうすれば1Qに望む余裕もあっただろう。
もっと深く調べていればグノシーがただのマス向けのまとめアプリ屋ではなく、機械学習を駆使して利益を最大化できるエンジニア集団であることにもう少し早く気付けていたかもしれない。(実際は創業者の本を読むまで気付けなかった可能性高いが)
今まで特定の銘柄にこだわって利益を取れていたのはただのラッキーだった。
こうして1銘柄だけへのこだわりは禁止すべきであると、これまで以上に心に誓った。